あなたもこんな経験ありませんか?
「ASP.NETとVB.NETってどう違うの?」 「どちらを学べばWeb開発に役立つの?」 「初心者でも理解できる簡単な説明が欲しい…」
.NET開発を始めようと調べたとき、似たような用語が並んでいて混乱した経験はありませんか? 特に「ASP.NET」と「VB.NET」は混同しやすく、初学者にとって大きなハードルとなります。
この記事では、ASP.NETとVB.NETの違いをわかりやすく解説し、あなたの目的に合った学習の選び方まで整理します。
【基本の理解から】ASP.NETとVB.NETの違いは?
ASP.NETとは?
ASP.NETは、Webアプリケーションを構築するためのフレームワークです。Microsoftが提供する.NETプラットフォームの一部で、動的なWebページやAPIなどを作るために使われます。
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目的:Webアプリケーション開発
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形式:HTML/CSS/JavaScriptと連携して動的ページを生成
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主要言語:C#またはVB.NET
VB.NETとは?
VB.NETは、Visual Basicの進化版であるプログラミング言語です。 .NET Framework上で動作し、GUIアプリや業務システムの開発に適しています。
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目的:Windowsアプリケーション開発(+ASP.NET上でWebにも使用可能)
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構文:読みやすく、初心者に優しい
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代表的用途:業務系システム、ツール系アプリ
なぜ混同しやすいの?
[VB.NET]:言語(C#と同列)
↓
[ASP.NET]:Webアプリ開発フレームワーク(C#やVB.NETで記述可能)
→ ASP.NETという「舞台」で、VB.NETという「言語」を使うこともある
つまり、VB.NETは「言語」で、ASP.NETは「Web開発のための土台」です。
どっちを学べばいい?
Web開発をしたいなら → ASP.NET(+C#推奨)
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HTML/CSS/JavaScriptとの連携が前提
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フロントエンドの知識も必要
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将来的な市場価値も高め
社内ツールや業務アプリを作りたいなら → VB.NET
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デスクトップアプリが中心
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Excel連携なども得意
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小規模開発・保守に向いている
【実務でのつまずき例】「VB.NETでWebアプリを作り始めたら…」
Before:よくあるNG
' VB.NETのフォームアプリのノリで書いてしまう
Response.Write("ようこそ") ' 古い書き方に依存してしまう
After:正しい使い分け
' ASP.NET Webフォームとして書く
Protected Sub Page_Load(ByVal sender As Object, ByVal e As EventArgs)
Response.Write("ようこそ")
End Sub
✅ VB.NETはWebでも使えるが、「ASP.NETの枠組み」に合わせた書き方が必要です。
よくある質問・補足
Q. C#とVB.NETはどちらが主流?
→ 現在はC#が圧倒的に主流です。VB.NETはレガシーシステムや業務系に使われていますが、新規開発ではC#が選ばれる傾向です。
Q. ASP.NETにも種類がある?
→ はい、あります。代表的には以下の2つです:
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ASP.NET Web Forms:古いがVB.NETと相性良し
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ASP.NET Core:モダンで高速、C#推奨
ASP.NETの進化系 | RazorとASP.NET Coreについても理解しよう
Razorとは?
Razor(レイザー)は、ASP.NETで使われるHTMLにC#を埋め込むためのテンプレート構文です。@記号でC#コードを挿入でき、非常にシンプルにWebページを動的に描画できます。
<!-- Razor構文の例 -->
<h1>ようこそ、@Model.UserName さん!</h1>
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見た目はHTML、でも中でC#が動く
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ASP.NET MVC や ASP.NET Core MVCでよく使われる
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VB.NETではなくC#が前提
ASP.NET Coreとは?
ASP.NET Coreは、従来のASP.NETの進化版。軽量・高速で、Windows以外の環境(LinuxやMac)でも動作するクロスプラットフォーム対応が最大の特徴です。
ASP.NET(旧)とASP.NET Coreの比較
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対応環境:
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ASP.NET(旧):Windowsのみ
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ASP.NET Core:クロスプラットフォーム対応
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フレームワーク:
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ASP.NET(旧):.NET Framework
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ASP.NET Core:.NET Core(現在は.NET 8など)
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主な言語:
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ASP.NET(旧):C# / VB.NET
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ASP.NET Core:C#のみ(VB.NET非対応)
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構成方式:
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ASP.NET(旧):Web Forms中心
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ASP.NET Core:MVC + Razor Pagesが中心
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VB.NETではRazorやCoreは使えないの?
→ 残念ながら、ASP.NET CoreではVB.NETはサポートされていません。そのため、Web開発を目指すならC#は避けて通れません。
Razor Pagesとは?
Razor Pagesは、ASP.NET Coreに含まれるWebページ開発モデルです。1ページ=1ファイル構成で、初心者にも扱いやすいシンプルさが魅力です。
├── Pages
│ ├── Index.cshtml ← HTML + Razor
│ └── Index.cshtml.cs ← バックエンド(C#)
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HTMLとC#が分離されていて管理しやすい
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シンプルなWebサイトや管理画面の開発に最適
今、学ぶならどれを選ぶ?
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モダンなWebアプリを作りたい:
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推奨技術:ASP.NET Core + Razor + C#
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理由:クロスプラットフォーム対応、高速
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社内システムを保守したい:
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推奨技術:ASP.NET Web Forms + VB.NET
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理由:VB.NET資産が活きる
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学びやすさを重視したい:
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推奨技術:Razor Pages + C#
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理由:コード量が少なく、構造も簡潔
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まとめ
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ASP.NETはWebアプリのためのフレームワーク、VB.NETは言語
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RazorはC#ベースのテンプレートエンジンで、モダンWeb開発に必須
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ASP.NET Coreは最新のWeb開発基盤。VB.NETは非対応
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今から学ぶならC# + Razor + ASP.NET Coreが鉄板
【外部リンク】
Microsoft公式:VB.NET(Visual Basic)
【内部リンク】
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