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JavaScriptの配列・JSON・map・Map:データ操作術

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プログラミングを学び始めると、配列JSON、そしてmapメソッドMapオブジェクトといった言葉をよく目にします。これらは、データの管理や操作に非常に重要な役割を果たしており、理解しておくことでプログラムの効率が大きく向上します。特にJavaScriptでは、これらの使い方をしっかり学ぶことが、より良いコードを書くために不可欠です。

この記事では、JavaScriptの配列の基本的な使い方から、その操作に便利なmapメソッドMapオブジェクト、そしてJSONについて徹底解説します。これを読むことで、配列やJSON、mapメソッド、Mapオブジェクトの重要性を理解し、それぞれの使い方をしっかり学べますよ。


1. 配列とは?

JavaScriptの配列は、複数のデータをひとつにまとめて管理するためのデータ構造です。配列を使うことで、同じ種類のデータを効率的に取り扱うことができます。配列はインデックス(位置番号)を使って要素にアクセスすることができ、複数の要素を順番に格納することができます。

配列の作成方法

配列を作成するには、[](ブラケット)を使います。例えば、以下のように果物の名前を配列として格納できます。

let fruits = ["りんご", "バナナ", "オレンジ"];

このfruitsという配列には、3つの果物(りんご、バナナ、オレンジ)が格納されています。配列の要素はインデックス(0から始まる番号)を使ってアクセスできます。
例えば、fruits[0]は「りんご」、fruits[1]は「バナナ」、fruits[2]は「オレンジ」といった具合です。

配列の変更

配列に格納されているデータは、インデックスを使って簡単に変更できます。
例えば、fruits[1]の要素を「ぶどう」に変更する場合、以下のように書けます。

fruits[1] = "ぶどう";
console.log(fruits); // ["りんご", "ぶどう", "オレンジ"]

このように、配列の中身は後から変更することができ、非常に柔軟です。


2. 配列の便利なメソッド

JavaScriptには、配列を操作するための便利なメソッドがいくつかあります。ここでは、特に役立つ基本的なメソッドを紹介します。

1. push() – 配列の末尾に要素を追加

push()メソッドを使うと、配列の最後に新しい要素を追加できます。例えば、果物の配列に「みかん」を追加する場合、次のように書きます。

fruits.push("みかん");
console.log(fruits); // ["りんご", "ぶどう", "オレンジ", "みかん"]

2. pop() – 配列の末尾の要素を削除

pop()メソッドは、配列の最後の要素を削除します。以下の例では、最後の「みかん」を削除しています。

fruits.pop();
console.log(fruits); // ["りんご", "ぶどう", "オレンジ"]

3. shift() – 配列の先頭の要素を削除

shift()メソッドを使うと、配列の最初の要素を削除できます。次の例では、「りんご」を削除しています。

fruits.shift();
console.log(fruits); // ["ぶどう", "オレンジ"]

4. unshift() – 配列の先頭に要素を追加

unshift()メソッドを使うと、配列の最初に新しい要素を追加できます。例えば、「いちご」を配列の先頭に追加する場合、次のように書きます。

fruits.unshift("いちご");
console.log(fruits); // ["いちご", "ぶどう", "オレンジ"]

5. join() – 配列を文字列として結合

配列の要素を1つの文字列として結合する場合、join()メソッドを使います。区切り文字を指定して結合することもできます。

console.log(fruits.join(", ")); // "いちご, ぶどう, オレンジ"

3. JSONとは?

JSON(JavaScript Object Notation)は、データを簡単に交換するためのフォーマットです。JSONは主に、Webアプリケーションにおいてサーバーとクライアント間でデータをやり取りする際に使われます。JSONは、オブジェクトと配列を使ってデータを表現します。

JSONの基本構造

JSONのオブジェクトは、中括弧{}で囲まれ、キーとバリューのペアで構成されます。例えば、次のようなユーザー情報を表すJSONデータがあります。

{
  "name": "田中太郎",
  "age": 25,
  "isStudent": true
}

また、JSONの配列は角括弧[]で囲まれ、複数のオブジェクトや値をまとめることができます。例えば、複数のユーザー情報を含むJSON配列は、次のようになります。

[
  { "name": "田中太郎", "age": 25 },
  { "name": "佐藤花子", "age": 28 },
  { "name": "鈴木一郎", "age": 22 }
]

JSONと配列の違い

JSON配列は、どちらもデータをまとめる方法ですが、使う場面や目的が異なります。身近なものに例えてみましょう。

配列は「引き出し」

配列は、プログラム内で使うデータの「引き出し」だと考えてください。引き出しにはいろんな種類のもの(データ)を入れられますが、すべてを一つの引き出しにまとめておけるので、必要な時にすぐ取り出すことができます。

例えば、あなたが「好きな果物」をメモしたいとします。その場合、配列を使うとこんな感じです。

let fruits = ["りんご", "バナナ", "オレンジ"];

ここで、fruitsというのは「果物」という名前の引き出しで、中には「りんご」「バナナ」「オレンジ」というデータ(果物の名前)が順番に入っています。この引き出しの中身にアクセスして、例えば「バナナ」を取り出したり、別の果物を追加したりすることができます。

この引き出し(配列)は、プログラムの中で使っているので、プログラムが動いている間にどんどん変化します。必要なデータをその都度取り出して使うことができます。


JSONは「荷物を送るためのパッケージ」

一方で、JSONは「データを他の場所やシステムに送るための「パッケージ」」だと思ってください。例えば、あなたが引き出し(配列)の中身を誰かに渡すために、しっかりラベルをつけて、箱に詰めて送りたいとき、これがJSONになります。

例えば、先ほどの果物のリストを別の人に渡すとき、直接引き出しを渡すのではなく、データを箱に詰めて、ラベルを付けた状態で送るわけです。このラベル付きの箱がJSONです。

{
  "fruits": ["りんご", "バナナ", "オレンジ"]
}

ここで、fruitsというラベルが付いた箱に「りんご」「バナナ」「オレンジ」が入っています。この箱は、プログラム内ではなく、別のシステムやサーバーとの間でデータをやり取りするために使います

JSONは文字通り「箱」や「パッケージ」のように、データを他の場所に送るために使うので、その中身を送り手と受け手が理解しやすい形式で包み込んでいます。つまり、JSONはデータ交換用の「梱包材」と考えても良いでしょう。


4. JavaScriptとJSONの相互変換

JavaScriptでは、JSONとJavaScriptのオブジェクトや配列を簡単に相互変換できます。JSON.stringify()を使うと、JavaScriptのオブジェクトや配列をJSON形式の文字列に変換できます。一方、JSON.parse()を使うと、JSON形式の文字列をJavaScriptのオブジェクトや配列に変換できます。

オブジェクトをJSONに変換

let user = { name: "田中太郎", age: 25, isStudent: true };
let userJSON = JSON.stringify(user);
console.log(userJSON); // '{"name":"田中太郎","age":25,"isStudent":true}'

JSONをオブジェクトに変換

let jsonString = '{"name":"田中太郎","age":25,"isStudent":true}';
let userObj = JSON.parse(jsonString);
console.log(userObj); // { name: '田中太郎', age: 25, isStudent: true }

5. map()メソッドと配列の違い

ここで登場するmap()メソッドは、配列の各要素に対して操作を加えて、その結果を新しい配列として返すためのメソッドです。配列はそのままデータを管理する構造ですが、map()はその配列を変換して新しい配列を作るためのツールです。

map()の使い方

map()は、配列の各要素に関数を適用し、その結果を新しい配列として返します。元の配列は変更されません。例えば、配列内の文字列を大文字に変換する場合、map()を使って次のように書けます。

let fruits = ["りんご", "バナナ", "オレンジ"];
let uppercaseFruits = fruits.map(function(fruit) {
  return fruit.toUpperCase();
});
console.log(uppercaseFruits); // ["りんご", "バナナ", "オレンジ"]が大文字に変換された新しい配列が出力される。

配列とmap()の違い

  • 配列はデータを格納するための「箱」であり、要素にアクセスしたり、変更したりすることができます。

  • map()は配列に対して変換を行い、その結果を新しい配列として返すメソッドです。元の配列自体は変わりません。

map()を使うことで、配列の各要素に対して一括で変換を行ったり、処理を加えたりすることができます。


6. Mapオブジェクトとは?

ここで紹介するのは、Map型データ構造(Mapオブジェクト)です。これは、JavaScriptでキーと値のペアを格納するためのデータ構造で、配列とは異なり、順番を気にせずに、任意の型のキーと値を対応させて格納することができます。

Mapオブジェクトの使い方

Mapオブジェクトを使うと、キーとバリューのペアを格納することができ、キーには文字列だけでなく、オブジェクトや関数も使えます。

let userMap = new Map();
userMap.set("name", "田中太郎");
userMap.set("age", 25);
userMap.set("isStudent", true);

console.log(userMap); // Map(3) { "name" => "田中太郎", "age" => 25, "isStudent" => true }

set()メソッドでデータを追加し、get()メソッドで値を取得できます。

console.log(userMap.get("name")); // "田中太郎"

Mapの利点

  • 順番を保持:配列と違って、Mapは挿入した順番を保持します。

  • 任意のキー:Mapは、文字列以外のデータ型(オブジェクト、関数など)をキーとして使用できます。

  • 効率的な操作:Mapは、get()やset()メソッドを使用することで、要素の追加や取得が非常に高速です。


7. まとめ

JavaScriptの配列、JSON、map()メソッド、そしてMapオブジェクトは、それぞれ異なる目的でデータを管理・操作するために非常に重要な役割を果たします。配列は複数のデータを格納するために、map()メソッドはそのデータを変換するために使います。JSONはデータ交換に便利で、Mapオブジェクトはキーと値のペアでデータを効率的に管理します。これらをうまく使いこなすことで、より効率的で柔軟なコードを書くことができるようになります。

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