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SQL重複除外のベストプラクティス徹底比較|DISTINCT・GROUP BY・ROW_NUMBERの違いは?

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はじめに|この記事で得られる価値

SQLで重複データを除外したいのに、DISTINCTやGROUP BYだけでは思った通りに動かない――そんな悩みを持つエンジニアは少なくありません。
日々の開発現場で「なぜ重複が消えない?」「どの方法が最適?」と迷うことも多いはずです。
検索してもDISTINCTやGROUP BYの違い、パフォーマンスの差、サブクエリやROW_NUMBERの使い分け、Spring BootやJPA連携時の落とし穴など、断片的な情報ばかりで判断に迷うことも。
本記事では、SQL重複除外のベストプラクティスを、公式情報やFAQ、比較表、サブクエリ・ROW_NUMBERの活用まで体系的に解説。
現場で役立つ実装例と検証データを交え、あなたの「なぜ?」に答えます。


SQL重複除外の基本

DISTINCT・GROUP BY・ROW_NUMBERの定義と違い

SQLで重複除外を行う代表的な方法は「DISTINCT」「GROUP BY」「ROW_NUMBER」の3つです。

  • DISTINCT:SELECT文で重複行を除外する最もシンプルな方法。全カラムが一致する場合のみ重複除外されます。
  • GROUP BY:指定したカラムごとにグループ化し、集計や重複除外が可能。集計関数と組み合わせることで柔軟な抽出ができます。
  • ROW_NUMBER:ウィンドウ関数を使い、重複行に連番を振り、最初の1件だけ抽出する高度な方法。複雑な条件や部分一致にも対応。

(SQLの基本構文や実行順については『初心者向けSQL講座|SELECT文の書き方と実行順を完全解説』をご参照ください)

サブクエリによる重複除外

サブクエリは、重複除外の条件を柔軟に指定したい場合に有効です。例えば、最新のデータのみ抽出したい場合や、複数条件で重複判定したい場合に活用できます。

SELECT *
FROM (
  SELECT *, ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY email ORDER BY created_at DESC) AS rn
  FROM users
) t
WHERE t.rn = 1;

このように、サブクエリとROW_NUMBERを組み合わせることで、複雑な重複除外も実現可能です。

(サブクエリやROW_NUMBERの高速化・ベストプラクティスについては『SQLサブクエリは遅い?JOIN・CTEとの違いと高速化のベストプラクティス』も参考になります)


実装例と設計パターン

代表的なSQLサンプル

DISTINCTの例

SELECT DISTINCT email FROM users;

GROUP BYの例

SELECT email, COUNT(*) FROM users GROUP BY email;

ROW_NUMBERの例(サブクエリ利用)

SELECT * FROM (
  SELECT *, ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY email ORDER BY id) AS rn
  FROM users
) t
WHERE t.rn = 1;

Spring Boot/JPA連携の注意点

Spring BootやJPAを使う場合、SQLの重複除外ロジックがORMの仕様やJPQLの制約に影響されることがあります。
・JPQLではDISTINCTは使えるが、GROUP BYやウィンドウ関数は制限がある場合が多い。
・NativeQueryを使うことでROW_NUMBERやサブクエリも利用可能ですが、DB依存やパフォーマンスに注意が必要です。

(Spring Boot×JPAの実装やnativeQueryの使い方については『Spring Boot Repository徹底解説|JPA・nativeQueryの使い方と失敗例』をご参照ください)


失敗例・注意点・FAQ

よくある失敗例と原因

  • DISTINCTで意図通りに重複が消えない
    SELECT句に複数カラムを指定している場合、全カラムが一致しないと重複除外されない。
  • GROUP BYで集計結果が期待と異なる
    GROUP BYの対象カラムが適切でないと、意図しないグループ化が発生。
  • ROW_NUMBERのパーティション指定ミス
    PARTITION BYのカラム選定を誤ると、重複除外できない。

FAQ(重複除外の疑問解消)

  • DISTINCTとGROUP BYの違いは?
    DISTINCTは全カラム一致で重複除外、GROUP BYは指定カラムごとにグループ化。
  • ROW_NUMBERで重複除外する方法は?
    サブクエリと組み合わせ、rn=1で最新・最初の1件のみ抽出。
  • サブクエリを使うべきケースは?
    複数条件や最新データ抽出など、柔軟な重複除外が必要な場合。
  • Spring Boot/JPA連携時の注意点は?
    JPQLの制約やNativeQueryの利用、DB依存に注意。
  • パフォーマンスが高い重複除外方法は?
    データ量やDBエンジンによるが、GROUP BYやROW_NUMBERが高速な場合が多い。
  • よくある失敗例とその対策は?
    SELECT句やGROUP BYのカラム選定、ウィンドウ関数の使い方を見直す。

パフォーマンス比較と選び方

実装ごとの検証データ

方法 実装例 パフォーマンス 柔軟性 公式対応
DISTINCT SELECT DISTINCT email FROM users ◎(小規模)
GROUP BY SELECT email, COUNT(*) FROM users GROUP BY email ◎(集計向き)
ROW_NUMBER+サブクエリ サブクエリ+ウィンドウ関数 ○(大規模・複雑条件) △(NativeQuery推奨)

小規模データや単純な重複除外はDISTINCTやGROUP BYが高速。
複雑な条件や最新データ抽出はROW_NUMBER+サブクエリが有効。
Spring Boot/JPAではNativeQueryで柔軟性を担保。

比較表と意思決定ポイント

選び方の軸 DISTINCT GROUP BY ROW_NUMBER+サブクエリ
実装の容易さ
パフォーマンス ◎(小規模) ◎(集計) ○(複雑条件)
柔軟性
公式サポート

まずはDISTINCTやGROUP BYで試し、要件が複雑ならROW_NUMBER+サブクエリを検討するのがベストプラクティスです。


ベストプラクティスまとめ

SQLで重複除外を行う際は、要件やデータ量、フレームワークの制約を踏まえて選択することが重要です。

  • 単純な重複除外ならDISTINCTやGROUP BY
  • 複雑な条件や最新データ抽出ならROW_NUMBER+サブクエリ
  • Spring Boot/JPA連携時はNativeQueryや公式ドキュメントを活用

失敗例や注意点を事前に把握し、公式情報やFAQで疑問を解消することで、現場でのエラーや迷いを減らせます。比較表や検証データを参考に、最適な設計パターンを選びましょう。


まとめ|SQL重複除外の設計判断と次アクション

SQL重複除外は、DISTINCT・GROUP BY・ROW_NUMBER+サブクエリの使い分けがポイントです。
実装例・失敗例・パフォーマンス比較・FAQ・公式情報を体系的に押さえることで、現場での迷いを減らし、最適な設計判断が可能になります。Spring Boot/JPA連携や大規模データにも対応できるよう、公式ドキュメントや現場ノウハウも積極的に活用しましょう。


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